2021年03月25日
物語『チムちゃんのあさつゆ』第12話
こんにちわ
私が創った物語『チムちゃんのあさつゆ』の第12話目です。
本日書きおろしどす
では、本文どす。
ささみつあみあみメルヘンシリーズ ※このお話はフィクションです
チムちゃんのあさつゆ
第12話「水仙咲いたよ」

2021年3月19日土曜日です。とうとう多田梨村でも水仙の花が開花しました。チムちゃんは庭に咲いた水仙のお花を見て、
「わあ。水仙さん咲いた咲いた。きれいやわあ。」と喜びました。チムちゃんは春の訪れにうれしくなって空へと浮かび上がりました。下を見ると、
「フギャー」という音を立てて路線バスが走ってくるのが見えました。
そのバスは田上バスD-72513号車(川崎車体のいすゞBU20)というバスでして、そのバスには物語作家のおしのさんが乗っています。
「ガガガガガ……。」(このバスのDH100Hというエンジンの音)
「やっぱこのDH100Hエンジンが一番良い音じゃな……。お。多田梨村でも春告げ草咲いたか。」おしのさんはバスの中でくつろぎ、バス旅を堪能していました。そして、バスは(バスの駅である)多田梨駅に到着しました。
「あ。おしのさんやん。」空を飛んでいるチムちゃんはバスから降りたおしのさんを見つけました。
「またバスをデジカメで撮ってる……。」チムちゃんはそんなおしのさんに声をかけます。
「おしのさん。またお会いしちゃいましたね。」とチムちゃん。おしのさんは、
「ああ、このあいだのチムちゃん。よく会うね。」と言いました。するとチムちゃんは、
「私のおうちがすぐ近くですから。ようこそ多田梨へ。また図書館へ?」と言いました。おしのさんは、
「ああそうじゃ。よく聞いてくれた。オレの新作の物語が出来たから、多田梨村図書館へその本を寄贈しに来たんじゃ。」と言いました。その新作の本の題名は、『メルヘン街道バスに会いたい』という題名でした。チムちゃんは、
「メルヘン街道バス?そういうバスが本当に有るんですか?」と尋ねました。おしのさんは、
「長野県に有るんじゃよ。長野県に『メルヘン街道』って道があってね、そこを走るバスじゃ。コロナウイルスで県外に行くことが出来ないから、また乗りたいバスの物語を本にしたモノね。」と解説しました。チムちゃんは、
「そうなんですか。相変わらずバスが好きですね。」と言いました。するとおしのさんは、
「だってオレ、バス会社の人だもん。」と言いました。
多田梨駅から図書館まで行く道ばたには水仙が植えられています。おしのさんは、
「わあ、こんなにいっぱい春告げ草が咲いてる。うれしいな。」と言いました。チムちゃんは、
「春告げ草?」と不思議そうな顔で言いました。おしのさんは、
「春告げ草って水仙のこと。オレは水仙のことを春告げ草って勝手に呼んでるんよ。春を告げるのがこの水仙ってお花だと思うからね。」と言いました。そして、じっくりと水仙のお花を見つめました。
「オレ、水仙って大好き。」とおしのさん。
「私も大好きです。」とチムちゃん。二人とも春の花が大好きです。いえ、春以外のお花も大好きです。
「お。もうムスカリが!まだ3月の19日なのに!早いな。」おしのさんが言いました。
ムスカリはおしのさんの一番好きな花なのです。

↑ムスカリ
「おしのさんはムスカリ大好きなんですよね。」チムちゃんが言いました。おしのさんは、
「そう!オレ、ムスカリ大好き。逆さにしたブドウみたいでかわいいじゃん。」と言いました。
そんなこんなで花咲く道を進んで多田梨図書館に着きました。
「すいませーん。桜塩しのですけど。」おしのさんは図書館のカウンターに行きました。図書館のおばさんは、
「あら、まあ。おしのさん。」と微笑みました。おしのさんは先ほどの自分の本を取り出し、
「また新作の本が発行されたんで、寄贈させてもらいに来ました。」と言いました。図書館のおばさんは、
「では早速おしのさんのコーナーに置きませうね。」と言いました。そしてチムちゃんが見てびっくりしたのは、
「桜塩しのコーナー!」おしのさんの本が置かれたコーナーが出来ていたのです。チムちゃんは、
「村の図書館におしのさん専門のコーナーが出来ていたなんて!」と驚きました。おしのさんは、
「どう?チムちゃん、すごいでせう。オレのコーナーを作っていただいたんですよ。」と威張って言いました。そのコーナーには、
「いつも自著の本を寄贈してくださる物語作家の桜塩しのさん(おしのさん)のコーナーです。おしのさんの本だけではなく、おしのさんが好きな乗り物のバスの雑誌なども集めてみました。すべておしのさんからの寄贈品です。」と書かれていました。そのコーナーには、おしのさんの本約20冊の他に『バスラマインターナショナル』・『バスマガジン』・『バスジャパンハンドブック』というバスの本も何冊か置かれていました。
チムちゃんは『バスラマインターナショナル』というバスの専門誌を手に取り、
「へえー。こういう本があるんだ。バスラマ183号……。バス事業者訪問芸陽(げいよう)バス……。マニアックな内容だなあ……。しかし……。」チムちゃんには専門的すぎて着いていくことができないようでしたが、おしのさんは、
「うれしいよねえ。一応作家であるオレのコーナーを作っていただいたんじゃよ。大きな図書館ではよっぽど有名な人でないと作ってもらうことは出来ない。だけど、多田梨村の図書館ではオレのコーナーを作っていただいた。うれしいねえ。じゃからオレは多田梨村大好き。」と、泣きそうなほどに喜んでいました。チムちゃんは、
「専門のコーナーを図書館に作ってもらっているなんて、もしかしたらここに居るおしのさんって、本当はもしかしたらすごい人なんじゃないか?」と思ったのでした。もしかしたら、実際おしのさん、プロの物語作家になることが出来たということだけでもすごいかも……。しかも作家で食べていってるんですから。しかも儲(もう)からない職業と言われている作家なのに年収400万円くらいも稼いでいるのですから。
第12話終わり 第13話に続きます
私が創った物語『チムちゃんのあさつゆ』の第12話目です。
本日書きおろしどす
では、本文どす。
ささみつあみあみメルヘンシリーズ ※このお話はフィクションです
チムちゃんのあさつゆ
第12話「水仙咲いたよ」
2021年3月19日土曜日です。とうとう多田梨村でも水仙の花が開花しました。チムちゃんは庭に咲いた水仙のお花を見て、
「わあ。水仙さん咲いた咲いた。きれいやわあ。」と喜びました。チムちゃんは春の訪れにうれしくなって空へと浮かび上がりました。下を見ると、
「フギャー」という音を立てて路線バスが走ってくるのが見えました。
そのバスは田上バスD-72513号車(川崎車体のいすゞBU20)というバスでして、そのバスには物語作家のおしのさんが乗っています。
「ガガガガガ……。」(このバスのDH100Hというエンジンの音)
「やっぱこのDH100Hエンジンが一番良い音じゃな……。お。多田梨村でも春告げ草咲いたか。」おしのさんはバスの中でくつろぎ、バス旅を堪能していました。そして、バスは(バスの駅である)多田梨駅に到着しました。
「あ。おしのさんやん。」空を飛んでいるチムちゃんはバスから降りたおしのさんを見つけました。
「またバスをデジカメで撮ってる……。」チムちゃんはそんなおしのさんに声をかけます。
「おしのさん。またお会いしちゃいましたね。」とチムちゃん。おしのさんは、
「ああ、このあいだのチムちゃん。よく会うね。」と言いました。するとチムちゃんは、
「私のおうちがすぐ近くですから。ようこそ多田梨へ。また図書館へ?」と言いました。おしのさんは、
「ああそうじゃ。よく聞いてくれた。オレの新作の物語が出来たから、多田梨村図書館へその本を寄贈しに来たんじゃ。」と言いました。その新作の本の題名は、『メルヘン街道バスに会いたい』という題名でした。チムちゃんは、
「メルヘン街道バス?そういうバスが本当に有るんですか?」と尋ねました。おしのさんは、
「長野県に有るんじゃよ。長野県に『メルヘン街道』って道があってね、そこを走るバスじゃ。コロナウイルスで県外に行くことが出来ないから、また乗りたいバスの物語を本にしたモノね。」と解説しました。チムちゃんは、
「そうなんですか。相変わらずバスが好きですね。」と言いました。するとおしのさんは、
「だってオレ、バス会社の人だもん。」と言いました。
多田梨駅から図書館まで行く道ばたには水仙が植えられています。おしのさんは、
「わあ、こんなにいっぱい春告げ草が咲いてる。うれしいな。」と言いました。チムちゃんは、
「春告げ草?」と不思議そうな顔で言いました。おしのさんは、
「春告げ草って水仙のこと。オレは水仙のことを春告げ草って勝手に呼んでるんよ。春を告げるのがこの水仙ってお花だと思うからね。」と言いました。そして、じっくりと水仙のお花を見つめました。
「オレ、水仙って大好き。」とおしのさん。
「私も大好きです。」とチムちゃん。二人とも春の花が大好きです。いえ、春以外のお花も大好きです。
「お。もうムスカリが!まだ3月の19日なのに!早いな。」おしのさんが言いました。
ムスカリはおしのさんの一番好きな花なのです。
↑ムスカリ
「おしのさんはムスカリ大好きなんですよね。」チムちゃんが言いました。おしのさんは、
「そう!オレ、ムスカリ大好き。逆さにしたブドウみたいでかわいいじゃん。」と言いました。
そんなこんなで花咲く道を進んで多田梨図書館に着きました。
「すいませーん。桜塩しのですけど。」おしのさんは図書館のカウンターに行きました。図書館のおばさんは、
「あら、まあ。おしのさん。」と微笑みました。おしのさんは先ほどの自分の本を取り出し、
「また新作の本が発行されたんで、寄贈させてもらいに来ました。」と言いました。図書館のおばさんは、
「では早速おしのさんのコーナーに置きませうね。」と言いました。そしてチムちゃんが見てびっくりしたのは、
「桜塩しのコーナー!」おしのさんの本が置かれたコーナーが出来ていたのです。チムちゃんは、
「村の図書館におしのさん専門のコーナーが出来ていたなんて!」と驚きました。おしのさんは、
「どう?チムちゃん、すごいでせう。オレのコーナーを作っていただいたんですよ。」と威張って言いました。そのコーナーには、
「いつも自著の本を寄贈してくださる物語作家の桜塩しのさん(おしのさん)のコーナーです。おしのさんの本だけではなく、おしのさんが好きな乗り物のバスの雑誌なども集めてみました。すべておしのさんからの寄贈品です。」と書かれていました。そのコーナーには、おしのさんの本約20冊の他に『バスラマインターナショナル』・『バスマガジン』・『バスジャパンハンドブック』というバスの本も何冊か置かれていました。
チムちゃんは『バスラマインターナショナル』というバスの専門誌を手に取り、
「へえー。こういう本があるんだ。バスラマ183号……。バス事業者訪問芸陽(げいよう)バス……。マニアックな内容だなあ……。しかし……。」チムちゃんには専門的すぎて着いていくことができないようでしたが、おしのさんは、
「うれしいよねえ。一応作家であるオレのコーナーを作っていただいたんじゃよ。大きな図書館ではよっぽど有名な人でないと作ってもらうことは出来ない。だけど、多田梨村の図書館ではオレのコーナーを作っていただいた。うれしいねえ。じゃからオレは多田梨村大好き。」と、泣きそうなほどに喜んでいました。チムちゃんは、
「専門のコーナーを図書館に作ってもらっているなんて、もしかしたらここに居るおしのさんって、本当はもしかしたらすごい人なんじゃないか?」と思ったのでした。もしかしたら、実際おしのさん、プロの物語作家になることが出来たということだけでもすごいかも……。しかも作家で食べていってるんですから。しかも儲(もう)からない職業と言われている作家なのに年収400万円くらいも稼いでいるのですから。
第12話終わり 第13話に続きます
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Posted by ささみつあみあみ at 17:18│Comments(0)
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